Ⅱ 女教皇 「ブラック・スワン」タロットと映画の話


こんにちは!
占い師のビッグブルーです。

私のタロットの知識を、ただ意味を書くだけではもったいない!と、大好きな映画を絡めながら語って行こうというコーナーです。

今回は、タロットカード「女教皇」と、映画「ブラック・スワン」。

正位置

精神性の高さ、規律正しさ、教養、冷静、気高い、知的で美しい女性、プラトニックラブ、感情を抑える

まさに「ホワイト・スワン」のイメージ。
アドリブなどはなく、決められたステップをきちんと踏めば良いので、ニナはそういうのは得意なのです。

このカードが出ると、人としての信頼性は高いです。
ただ恋愛で出ると、うーむと一瞬迷います。

他のカードとの兼ね合い、相談者の今の立場から読み解きますが、映画の中でニナとリリーがバーで男性に声をかけられるシーンにとてもよく出ています。

男性は彼女や結婚相手だったらニナのような女教皇が良いのでしょうが、デートしたい、一緒にいると楽しいのは、ブラック・スワンのリリーの方なんですよね…。

まあそれもステレオタイプな見方なので、日頃の関係性から見るのが大事、ということです。

逆位置

潔癖、神経質、過剰な厳しさ、自分の正義を人に押し付ける、人の不正を見逃さない、自分の非を認めない

女教皇の逆位置は、映画の中で言えばまさにニナの母親のイメージ。
自分が踏んだ轍を娘には絶対に踏ませない、だから厳しくなる…そんな母娘の典型的な葛藤です。

例えば職場のお局様は、どちらかというと「女帝の逆位置」に近いんですね。

女教皇の逆位置になると、自分を律するあまりに人にも厳しくなる、だからルールを押し付けるという感じです。

なんだか書いてても、はあ…って疲れるんですけど笑

タロットに絡めた映画のお話

ナタリー・ポートマンは私の大好きな女優さんたちの中でも、1・2を争うほど好きな女優さんです。

あんなに美しい聡明そうな顔を持って、実際頭も良く、スレンダーな肢体、スキャンダルや品のないコメントなども聞いたことがなく、まさに完璧と言ったところ。

ナタリー・ポートマンと言えばやはりアレですよ、「レオン」。
この映画の日本での公開が1995年、あの印象的な髪型の美少女の時から、もう30年近く見守って来たことになります。

しかも「スター・ウォーズ」のアミダラ姫って、
あれこそ本物の「女教皇」というイメージではないですか!

だからこの「ブラック・スワン」でアカデミー主演女優賞を
獲った時は、まあここまで大成して!と感慨深かったですね。


ここからネタバレを含みます⇩

ニナは自分が本当はやりたかったこと、自由に遊んでみたかったこと…
そういう姿をリリーに重ねます。

もしかしたら本当は、女性が好きだったのかもしれません。
そういう側面に蓋をして、もしくは、疑似恋愛のようにリリーに恋心を持ったのかもしれない。

そんな自分を「汚い」と戒めるように、身体を傷つけ続けるわけですが、「ブラック・スワン」として全てを開放する姿に、見ているこちらもカタルシスを覚えます。

そして黒鳥として舞う姿を見ても、全てを認めるような客席の母親の顔と、それを確認するニナのシーンがとても印象的。

私も母親の影から抜け出すのに苦労した一人です。
誰かの正しさの下で生きていくのは苦しい。
それを開放するのは自分しかいないのです。

どんな自分も認めてあげる。
自分が「ダメだ」と思っている部分も、かけがえのない「私」の一部なのですから。

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